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福島原発事故処理の総指揮者 吉田昌郎氏 死去 周囲のコメント [ニュース]

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 東京電力福島第一原子力発電所の事故で現場で指揮を執った吉田昌
郎(よしだまさお)元所長が、9日午前、東京都内の病院で食道がんのた
め亡くなりました。 58歳でした。

 吉田元所長は、2010年6月に福島第一原子力発電所の所長に就任し、
翌年3月の事故発生に際して現場のトップとして事故対応の指揮を執りま
した。すべての電源が失われる中での対応となりましたが、結果として1号
機から3号機でメルトダウンが起き、被害を防ぐことはできませんでした。

 吉田さんは9か月間にわたって福島第一原発の所長を務め、事故後の
収束作業に尽力しましたが、11月末に体調を崩し、本意ではありませんで
したが病気療養のため後に引き継ぐカタチとなりました。 激務と心労が響
いたのでしょうか?

 12月に食道がんと診断されて所長を退任。 去年7月には脳出血の緊急
手術を受け療養生活を続けていました。

 吉田さんは所長在任中の11年11月、第一原発の事故現場が報道関係
者に初めて公開された際にインタビューに応じ、

 「事故直後の1週間は死ぬだろうと思ったことが数度あった。1号機や3号
機が水素爆発したときや2号機に注水ができないときは終わりかなと思った」

 と当時の思いを語っていました。

 また去年8月、福島市で開かれたシンポジウムで公開されたインタビュー
映像の中では、福島第一原発の今後について、

 「日本だけでなく世界の知見を集めて、より安定化させることがいちばん
求められていると思う。それが地元の人たちにとっても、事態が改善したと
実感してもらえることだ。 私自身も体力が戻ったら現場で力を出したい」

 と述べ、復帰への意欲をのぞかせていました。

 東京電力によると、事故発生から退任までに吉田元所長が浴びた放射
線量はおよそ70ミリシーベルトで、「被ばくが原因で食道ガンを発症する
までには少なくとも5年かかるので、事故による被ばくが原因でガンが発病
したという可能性は極めて低い」 と説明しています。

 訃報に際して東京電力の廣瀬社長は 「吉田さんからは再び私どもと一
緒に福島の復興に尽くしたいとの強い気持ちを聞いておりました。持ち前
の明るい大きな声で陣頭指揮を執る姿に出会えることを心待ちにしており
ましたが、東京電力の再生に向け共に働くことができず無念でなりません」
というコメントを発表しました。

 また、第一原発が立地する福島県双葉町の伊澤史朗町長は 「原発事故
からの収束に命懸けで取り組んでこられたことに町民を代表して感謝すると
ともに、ご冥福をお祈りします」 とコメントしています。

 同じく福島県大熊町の渡辺利綱町長は 「もう一度現場に戻ってきてくれる
と思っていただけに、本当に残念です。責任感の強い人でした」 と話してい
ました。

 福島第一原発の所長を1997年から3年間務め、吉田元所長の大学院
の先輩でもある二見常夫さんは、

 「東京電力や日本全体を試すように、次から次へと起こった問題を強い統
率力とリーダーシップで対応してくれた。現場のスタッフに命の危険をおかし
て対応してもらった彼のリーダーシップは感謝してあまりある。

 『彼がいなかったらどうなっていたんだろう』、『東京電力の中で最適な人
間がそこにいたんだ』 とつくづく思う。 『本当によくやってくれた、ありがとう』
ということに尽きる」 と話していました。


 ・・・・・・ ご冥福をお祈り申し上げます。




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