マルキン食品 本社 会長 逮捕 銃

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　熊本県警と警視庁の合同捜査本部は１３日、銃刀法違反の疑いで、熊本県中央区、
マルキン食品の社長で会長の吉良元雄容疑者(73) を１１日に逮捕したと発表した。

　吉良容疑者は、熊本県中央区世安町の自宅倉庫などに、回転式拳銃１丁・改造拳
銃８５丁・実弾６２発などを所持していた疑いがもたれている。 警視庁によせられた情報
を元に合同捜査本部は、２月２２日と今月１１日に自宅や会社を捜索し、拳銃８９丁を押
収。 鑑定によって、そのうち回転式拳銃１丁と改造拳銃８５丁に殺傷能力があると判断
された。

　調べに対し吉良容疑者は、「若い頃に西部劇を見て銃に興味を持つようになった。 改
造は２０代後半から自宅で自分でやっていた。 できるだけ本物に近づけたかった。 屋内
でスチール缶などを標的に撃っていた」 と供述しているという。


　押収された拳銃の数は、改造拳銃の一度の押収としては過去最大の数とみられる。 容
疑者は、モデルガンの銃身を真鍮製に取り替えるなどして実弾を発射できるように改造し、
自宅倉庫で、弾丸の速度を計りながら雑誌などを標的に試し撃ちを繰り返していたという。

　マルキン食品は１９１５年創業の納豆や豆腐を製造販売する会社で、従業員４５０人・売
上高は１６５億円であるという。 同社は、１３日午前、本社に詰めかけた報道陣に対して
「現在事実確認をしており対応を検討中です。コメントできません」 とし、同日、臨時の役
員会を開き今後の対応などを協議したという。 同社は、地元においてはテレビコマーシャ
ルなどで知名度が高く、また、吉良容疑者は過去に熊本商工会議所の副会頭も努めてお
り、逮捕のニュースは熊本県内で驚きをもって受け止められた。

　吉良容疑者の自宅近くに住む５０代の主婦によると、数年前、大きな音がしたので、その
方向を見てみると、吉良容疑者が自宅ベランダからハトに向かって拳銃を撃っているのが
見えたという。 「ハトに当たったかどうかまではわかりません。モデルガンだと思っていたの
ですが ・・・・・」 容疑者の銃刀法違反での逮捕に驚いていたという。

　マルキン食品は１３日、代表取締役代行となった松岡氏が「今回のことは会長個人の問題
で、弊社が関わっている事実は全くありません。 しかし、不信を招かれるかもしれず、深くお
詫びをしなければならないと考えています」 とのコメントを発表した。

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