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欽ちゃんはなぜ没落したのか vol.2 [芸能]

 それではつづきです。 コント55号の動画があります ! !

 ちなみに、欽ちゃんには1人強烈に尊敬し、憧れている人がいる。 それ
はあの、チャールズ・チャップリンだ。

 チャップリンといえば20世紀のビックネームの1人であって、サイレント
の時代、映画というジャンル自体の人気を切り開いてきた大人物だ。

 1930年代にはまさに世界的な人気者、というよりも人気者以上の歴史
的重要人物で、あのアインシュタインにも交流を求められて親しい仲となり、
たしかいっしょにアメリカに講演旅行に行ったりしている。

 しかしチャップリンも一生涯輝きつづけたわけではない。 映画がサイレ
ントからトーキーに変わっていったときや、晩年の人気低迷などだ。

 チャップリンはずっと 「街の灯」 に代表されるような、コメディーであり
ながらも正義、弱者を助ける、社会批判といった正統派的な価値観を主
張し、いわばベビーフェイスを演じつづけてきた。

 しかし、そんな彼も同じようなのもばかりではやがて飽きられるわけだ。
そのため、円熟期に及んだ彼は 「殺人狂時代」 という映画を発表する、

 この作品は金のために連続殺人犯を犯したある男の話で、喜劇色も少
なく、事件発覚から死刑台に送られるまでの顛末を描いている。

 次の作品が 「ライムライト」 。 このあとアメリカを追放されることになる
彼にとって、結果的にアメリカでの最後の作品となった。

 内容がかなしい。 物語は、ある道化師の話。サーカスで昔は人気者で
あった彼だが、今はすっかり落ちぶれて酒浸りの日々を送っている。 これ
はじつはチャップリン自身を表している。

 この作品には、チャップリンとともにサイレント時代に映画を支えたバス
ター・キートンも出ている。 それがまた切ない。

 最後、再起をかけて再び舞台にがる主人公。 熱演する彼に観客は大
喜びし惜しみない拍手を贈る。 彼は熱演のあまり、予定よりも勢いよく舞
台から落ちて、そのまま気を失いやがて亡くなる。

 実際は、主人公が命を助けた若い美貌のバレリーナとその彼女との恋
愛いう要素が加わるのでこの説明なんかよりももっともっと面白い。


 ・・・・・・ このように、欽ちゃんの心の師であるチャップリンも、苦しんで
自らの作風を変えたり、もしくは、人気がなくなった自分の状況をを映画
として表現し芸術にまで高めたわけだ。

 90年代以降、毒を全く持たないという欽ちゃんのキャラは時代的に人々
求めるモノとはあわなくなっていったというトコロがあると思う。

 しかし、萩本氏ほどの人であれば、当然そのコトに気づいていたハズで
ある。 だからその気になれば、少しづつ時代に合うようなキャラや番組づ
くりをしていくこともできたのではないか?

 とくにこの人の真骨頂は、オーディションで人を選んで、その人に自分の
託すものを演じさせることにあるのだから、なおさらできるようなきがする。

 キャラを変えていくことについては、意地がそうさせないのか、確かに、
それをやってしまうと、今まで人気を得てきた自分のキャラクターをその根
底から否定することになってしまうので、1時代を築いたあとにそれをやる
のはかなり勇気がいるし、成功するとも限らない。

 ちなみに、コント55号の頃の欽ちゃんはちゃんと毒を持っていた。なにし
ろコントの展開を何も知れされていない二郎さんに対して“走りこんでから
のとび蹴り” みたなこともやっていたわけだから。

imagesCADSSPL7.jpg

http://youtu.be/X7zkNnaDRYE  コント55号 「野鳥の会」


 現在NHKなどで萩本氏を目にすることがたまにある。 しかし なんとう
か、痛々しさのような気持ちしか沸き起こってこない。 画面でこの人を見
ていること自体が苦痛なのだ。

 同じような気持ちの人は多いのではないだろうか?

 かつて全盛を誇っていた人が、時代の流れでやがて落ちぶれてしまう。
この人ほど見事にそれを体現している人はほかにいない。 

 それならばそれらをすべて受け入れて、心の師匠チャップリンのように
「ライムライト」 の欽ちゃん版を作ったらどうだろう。 テレビがムリならば映
画でもいい。 いや、本気で作るならば映画の方がいいだろう。

 欽ちゃんの昔を知っているひとからすると、この人がこのままフェードア
ウトというのはあまりにも切ない。

 みんな欽ちゃんが好きだったのだ。 今だってどちらかといえば好きなは
ずだ。 少なくてもキライではないだろう。

 確かに、いまは1人からも嫌われない、万人に好かれるようなキャラクタ
ー自体が受けないという現実があるけど。

 だけど、日テレの24時間テレビだって欽ちゃんがいたからこそここまで軌
道に乗ったのだ。 これは絶対にそう。 初期24時間テレビは欽ちゃんの番
組だった。

 萩本さん、みんなにいっぱい楽しい時間をくれた萩本さんには、なんとか
もう一度花を咲かせてほしいです。

 それが欽ちゃんファミリーとしてついてきている皆さんや、後輩の芸人た
ちへの大きな大きな示しとなるはずです。

 どうしてもムリなら、「ライムライト」 をつくってください。 これは誰にでも作
れるものではありません。 しかし、あなたの人生であれば 「ライムライト」 が
作れると思います。

 どちらにせよ、あなたがもう一度本気で動くとき、それを世間に上手に伝え
れば、日本中の人、とくに昔のあなたを知っている人たちは一人残らずみん
なあなたを応援すると思います。

 なんとかもう一度がんばってください。

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