おら、革ジャンが好きだ ! ④.ライダースジャケット について [ファッション]
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《 ライダースジャッケット 》
さて、次はライダースジャッケットです。
フライトジャッケット には A-2 . G-1 . B-3 . MA-1 などさまざ
まな型があるのに比べて、ライダースジャッケットにはシングルとダブル
の違いがあるくらいで、型のバリエーションが少ないというのがその特徴
となっています。
(※) 以下では、フライト系ジャッケトを 「F 系」、ライダースジャッケット
を 「R 系」 と記すことにします。
しかし現在では、F 系の革ジャンよりも R 系 の革ジャンの方が人気
があるというのが実情のようです。
理由の1つとして、R 系の方がシルエットがタイトで、F 系 よりも若い
印象を与えるというのがあるようです。
また、もう1つの理由として、R 系には Vanson という圧倒的な魅力を
もつブランドが存在しているということがあります。
さらに、微妙な違いとして、F 系についてはAvirex やBuzz Ricksons
といったブランド名よりも、むしろ A-2 やG-1 といった型の方が上位
概念であるのに対して、 R 系の方は、シングル、ダブル、カフェレーサー
タイプなどの型よりも Vanson、Schott といったブランド名の方が上位
概念にあるという違いもあります。
なので、R 系 についてはブランド別に理解していくことにしましょう。 な
お、Aero Leather のジャッケットは正確に言うと R 系ではなくて、いわゆ
るスポーツジャッケットであると
(※) スポーツジャッケット : カジュアルジャッケットくらいの意味。 スポ
ーツに使用されるジャッケットという意味ではない。
(※) R 系 についてはカジュアル系(Vanson, Schott)とパンク系(Lew
is Leather, 666)、牛革ブランド(Langlitz, Vanson)と馬革ブランド(A
ero Leather. Harold's Gear) などの分類もできます。
【 Vanson 】
1975 年、ボストン大学で経営学を学んだ Michael Van De Sleesen 氏
が卒業後 22 歳の若さでボストンに設立したモーターサイクルレザージャッ
ケットの専門会社。
1950 年代に全盛を極めていたモーターサイクル用レザージャッケット
の業界も、60 年代に入ると需要が後退し、その後70 年代には業界全体
が完全に落ち込んでしまいました。
〔 バンソン B 〕
このような困難な時期にスタートした Vanson でしたが、3 年後の78 年
にはオイルショックによって皮革の値段が高騰してしまいます。 これによっ
て状況はさらに苦しくなり、83 年に倒産。
これを機に、Vanson は拠点を地方に移し、規模を大幅に縮小すること
で 84 年に再スタートしました。 しかし業界は上向きにならず、その後も苦
戦がつづきます。
そして、いよいよもうダメか と思われた 80 年代後半、極東のある地域
で特需がおこりました。
〔 エンフィールド 〕
その地域からの受注が爆発的に伸び、本来の数年分に相当する注文
が一気に入りました。 これによって会社は持ち直し、以降、右肩上がりに
成長していくことになります。
このブームによってVanson の名は広く認知され、ほかのメーカーとは
明らかにちがう、その個性的なジャケットは多くの人の心を捉えました。
これらのファンはブームが去ったあとも Vanson を支持しつづけること
になり、同社は人気ブランドとして定着することになります。
じつは、オシャレとして革ジャンを着るのは日本人のみであると言っても
イイほどに、世界の中で日本の革ジャン市場はずば抜けて大きいらしいの
で、日本での売れ行きはバンソンやエアロロレザーをはじめとする革ジャン
メーカーの命運を大きく左右するようです。
バンソンの人気が日本で定着し、多くの人がオシャレとして着るようにな
ると、この現象がアメリカ本国に逆輸入されて、アメリカ人もオシャレとして
バンソンを着るようになっていったようです。
そして、気がつけばバンソンは米国 NO.1 のレザーブランドになってし
まいました。
ちなみに、Vanson を救った 「極東のある地域」 というのは、他でもない
日本の渋谷を指しています。
〔 コメット 〕
Vanson のフラッグシップモデルである B と ENF は前から見ても後ろ
から見ても美しいラインをしています。 そして、ほかのどのジャケットにも
似ていない個性的なシルエット。
エアロレザーの H.B やマッコイズの J-100 など、ほかのブランドの代
表的なモデルが軒並み過去に存在したジャケットのレプリカであるのに対
して、Vanson が B と ENF という過去には見られない新しいカタチを生
み出したというのは高く評価できると思います。
〔 C-2 〕
さて、Vanson の魅力といえば、あの独特のツヤを放つ分厚い牛革です
が、これは手作業によるクロムなめしを施されたカウハイドです。 もっとも
複雑なモデルは完成までに126 のも工程があるといいます。
その一方で、ジャッケットのデザインは以前からコンピューターでなされて
います。 これによって流体力学に基づいて空気抵抗を計算しているそうです。
Vanson は今後製品の生産拠点をアメリカからエルサルバドルに移行さ
せる方針のようです。
【 Schott 】
アメリカの代表的な革ジャンブランド。 ほかのブランドと比べ種類が豊富
なのが1つの特徴です。
1913 年、ニューヨークのイーストブローウェイで、ショット兄弟によってレ
インコート店として創業されました。 今年で創業100 年ということになります。
第2次大戦中には軍用ピーコートや A-2 を製造し、戦後になると警察の
制服を製造するようになりました。 1928 年に世界で初めてジッパー開閉式
のライダースジャッケットを製造したことでも知られている。
1930 年頃はパイロット用革製ボンバージャケットを陸軍、航空隊に納入し
ていたようです。
50 年頃までは、ベック社、ハーレーのジャッケトを製作し、それ以降はパー
フェクトというブランドでショット独自の製作ができるようになりました。
その後 93 年にはアメリカ軍の3 B ジャケット納入業者に指定され、従業
員500人以上のメーカーに成長しました。
Schott の名を世界に知らしめたのは、50 年代に発表され 映画 『ザ・ワイ
ルド・ワン(乱暴者)』 の中でマーロン・ブランドが着用した 「613 One Star」。
その後もバイカーのみではなく、ラモーンズやシド・ビシャスなど多くのロッ
クミュージシャンに支持され、 Schott のライダースは時代を超えた永遠の定
番として今なお多くの人々を魅了しています。
また、定番を守りつづける一方で、近年では新しい時代に適ったカジュア
ルラインも豊富に用意されています。
伝統だけにこだわらず、新しい感覚も積極\的に取り入れていくというこうし
た姿勢は、主なブランドの中ではSchott だけが持つ優れた特徴だといえるで
しょう。
日本では Schott と Vason はやや価格差があり、Vason の方が格上の
ようなイメージがありますが、アメリカにおいてはそれほど価格の差がなく同
等に近いイメージのようです。
【 Harley Davidson 】
一般に、Harley Davidson も革ジャンのイメージと結びついており、実際
に Harley Davidson 製の革ジャンも多く存在しています。
しかし、Harley 製の革ジャンというのはある点で他社の革ジャンとはまっ
たく異なっています。
というのは、Harley 製の革ジャンは、一般小売店の販売ルートにはのっ
ておらず、Harley Davidson 社のショップか直営販売店でなければ販売さ
れていないからです
じつは Harley 社は数多くある革ジャンブランドの中でも最も革ジャンの
制作に力を入れているブランドです。 毎年2回ずつ、「春と秋のコレクション」
として、数多くの新作レザージャッケットを発表しているのです。
定番のタイプもいくつかありますが、新作として発表された革ジャンは、
一定の制作数を売り切ってしまえば、再び制作されることはありません。
その結果、現在までに発表されたジャッケットの種類は膨大な数にのぼ
り、1種類ごとの制作数は非常に少ない、ということになっています。 これ
は他社には見られないユニークな特徴だと言えるでしょう。
コレクターにとっては非常に魅力的なブランドだと思います。
ちなみに、「春のコレクション、秋のコレクション」 にはそれぞれ豪華なカ
タログBOOKが作られるので、日本代理店の本社などに連絡すればカタロ
グを送ってもらうコトができ、カタログ通販のようなカタチで購入できます。
新作の革ジャンは、バックのロゴや刺繍などがカッコいいものが多くてお
すすめです。
Harley 製の革ジャンの革は、バンソンなどとは対照的に最初からとても
柔らかくてしなやかな牛革が使われています。
その革は、Heavy(Mid, Light)Weight Leather の3 種類があり、He
avy Weight のジャッケトは9 万~10 万円ほど、Mid Weight のジャッケ
ットは6 万円ほどの値段に設定されています。
また、Harley 社では革ジャン以外にも 服装のアイテムやサングラスなど
の身の回りのアイテムはすべて揃っていて、特にナイロン製のジャッケトは
カッコよくておすすめです。 レディース向けの商品も充実しています。
カタログは眺めているだけでも楽しいので、機会があったら見てみてくださ
い。 たしか300 円くらいの有料のモノですが、電話などで1 度商品を注文す
れば、次からはおそらく無料で送ってくれるようになります。
以下、ハーレーの革ジャンとバックルの画像です。
【 Aero Leather 】
エアロレザーは英国ロンドンで 1975 年に創業され、83 年にスコットランド
へ本拠を移した、世界で最も品質の良いフロントクォーターという馬革を使用
したレザージャケットを製造しているブランドです。
〔 ハーフベルテッド 〕
製造工程は全てにおいて熟練工の手作業によって行われます。 縫い始
めから仕上げに至るまでを 1 人のミシン職人が通して行い、自分の名前を
ジャッケットに記すことで 1 着1 着について責任を持ちます。
現在職人は9 名で、今後も小規模な工場で品質最優先の体制を変えずに、
(Vanson のように)大量生産に踏みきることはないそうです。
エアロレザーのジャケットは、ユーザーが一生着つづけることを前提にして
おり、20 年以上をかけた経年変化を想定しているそうです。
〔 ハイウェイマン 〕
エアロレザーの製品は生産数が少ないこともあって、バンソンやショット
と比べると一般小売店の販売ルートに流れる数がきわめて少ないようです。
また、素材が極厚の硬い馬革なので、少しでも自分の体型に合ったもの
がふさわしいということもあって、購入にあたっては個人的なオーダーメイド
がごく普通に行われています。
〔 カフェレーサー 〕
以前は日本から注文する場合、直接スコットランドに国際電話をかけて
英語で会話をする必要があったようですが、現在では正式な日本販売店
が開設され、そこで本国と全く同じサービスを受けることができるそうです。
信州白樺高原、女神湖のほとりにある ショールームでは、数多くの商品
とサンプルが展示・販売されているということです。
バンソンやエアロレザーのジャケットは革が分厚く、柔らかくなったり味が
出てくるまでは数年かかるので、中古品であっても比較的高価な値段で取
引されています。
【 KADOYA 】
浅草に本拠を構える、創業70年の老舗ブランド 「カドヤ」。 創業当時から
オーダーメイドを広く受け入れており、歴代の芸能人が多く利用しているそう
です。 舘ひろしや安室奈美恵、最近では山口智久などが常連だということ。
上質な牛革にこだわりを持っているライダースブランドで、バイク乗りに向
けた商品が多いのが特徴で、各種ブーツも製作しています。
ジャケットには、通常の革で製作される 「K'S LEATHE」 という5万円~6
万5千円程のシリーズと、厚くて非常に上質な革で製作される 「HEAD FAC
TORY」 という15万円程のシリーズがあります。
定番商品としては、以上2つのシリーズに、それぞれエリ付きとエリなしの
シングル、そしてダブルがあります。
HEAD FACTORY の革は分厚くなめらかで光沢があり、見ただけでとて
も上質な革であるのがわかります。 カッコイイです。
《 カドヤについて、激励をこめて一言 》
カドヤの革ジャンやブーツはカッコイイし、なにより品質がメチャクチャ
いいと思います。
しかし、カドヤはダサい ! あまりにもダサすぎる !
売り方や宣伝方法、ロゴや商品名などをもっとセンスよく現代風にすれ
ば、もっともっとその名が世間に知れ渡り、売り上げもはるかに伸びると
思います。
今の状態ではあまりにももったいない ! 会社の人たちはどう考えてい
るのでしょうか ?
「いやいや、カドヤはそこがいいんだよ」 という感じなのかもしれません。
でも、それはちがうと思うなぁ~。
実際、カッコよさでもバンソンやエアロレザーに負けていないし、歴史で
いえばラングリッツとほぼ同じ。
下の写真はカドヤの 「ヴィンテージステア」 という革によるジャケット。
カッコイイ と思いませんか ? エイジングだっていい具合。
どうか、改革に着手してください ! !
以下は、リアルマッコイズ Buco J-100, HTC の Vintage Leathe Jacket など。
>
<
上の2着は、知る人ぞ知る 「天神ワークス」 のヌメ革ライダース。
④ のつづき ライダース
http://perfect-news.blog.so-net.ne.jp/2013-11-29
オラ、ブーツが好きだ !
http://perfect-news.blog.so-net.ne.jp/2013-11-14
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《 ライダースジャッケット 》
さて、次はライダースジャッケットです。
フライトジャッケット には A-2 . G-1 . B-3 . MA-1 などさまざ
まな型があるのに比べて、ライダースジャッケットにはシングルとダブル
の違いがあるくらいで、型のバリエーションが少ないというのがその特徴
となっています。
(※) 以下では、フライト系ジャッケトを 「F 系」、ライダースジャッケット
を 「R 系」 と記すことにします。
しかし現在では、F 系の革ジャンよりも R 系 の革ジャンの方が人気
があるというのが実情のようです。
理由の1つとして、R 系の方がシルエットがタイトで、F 系 よりも若い
印象を与えるというのがあるようです。
また、もう1つの理由として、R 系には Vanson という圧倒的な魅力を
もつブランドが存在しているということがあります。
さらに、微妙な違いとして、F 系についてはAvirex やBuzz Ricksons
といったブランド名よりも、むしろ A-2 やG-1 といった型の方が上位
概念であるのに対して、 R 系の方は、シングル、ダブル、カフェレーサー
タイプなどの型よりも Vanson、Schott といったブランド名の方が上位
概念にあるという違いもあります。
なので、R 系 についてはブランド別に理解していくことにしましょう。 な
お、Aero Leather のジャッケットは正確に言うと R 系ではなくて、いわゆ
るスポーツジャッケットであると
(※) スポーツジャッケット : カジュアルジャッケットくらいの意味。 スポ
ーツに使用されるジャッケットという意味ではない。
(※) R 系 についてはカジュアル系(Vanson, Schott)とパンク系(Lew
is Leather, 666)、牛革ブランド(Langlitz, Vanson)と馬革ブランド(A
ero Leather. Harold's Gear) などの分類もできます。
【 Vanson 】
1975 年、ボストン大学で経営学を学んだ Michael Van De Sleesen 氏
が卒業後 22 歳の若さでボストンに設立したモーターサイクルレザージャッ
ケットの専門会社。
1950 年代に全盛を極めていたモーターサイクル用レザージャッケット
の業界も、60 年代に入ると需要が後退し、その後70 年代には業界全体
が完全に落ち込んでしまいました。
〔 バンソン B 〕
このような困難な時期にスタートした Vanson でしたが、3 年後の78 年
にはオイルショックによって皮革の値段が高騰してしまいます。 これによっ
て状況はさらに苦しくなり、83 年に倒産。
これを機に、Vanson は拠点を地方に移し、規模を大幅に縮小すること
で 84 年に再スタートしました。 しかし業界は上向きにならず、その後も苦
戦がつづきます。
そして、いよいよもうダメか と思われた 80 年代後半、極東のある地域
で特需がおこりました。
〔 エンフィールド 〕
その地域からの受注が爆発的に伸び、本来の数年分に相当する注文
が一気に入りました。 これによって会社は持ち直し、以降、右肩上がりに
成長していくことになります。
このブームによってVanson の名は広く認知され、ほかのメーカーとは
明らかにちがう、その個性的なジャケットは多くの人の心を捉えました。
これらのファンはブームが去ったあとも Vanson を支持しつづけること
になり、同社は人気ブランドとして定着することになります。
じつは、オシャレとして革ジャンを着るのは日本人のみであると言っても
イイほどに、世界の中で日本の革ジャン市場はずば抜けて大きいらしいの
で、日本での売れ行きはバンソンやエアロロレザーをはじめとする革ジャン
メーカーの命運を大きく左右するようです。
バンソンの人気が日本で定着し、多くの人がオシャレとして着るようにな
ると、この現象がアメリカ本国に逆輸入されて、アメリカ人もオシャレとして
バンソンを着るようになっていったようです。
そして、気がつけばバンソンは米国 NO.1 のレザーブランドになってし
まいました。
ちなみに、Vanson を救った 「極東のある地域」 というのは、他でもない
日本の渋谷を指しています。
〔 コメット 〕
Vanson のフラッグシップモデルである B と ENF は前から見ても後ろ
から見ても美しいラインをしています。 そして、ほかのどのジャケットにも
似ていない個性的なシルエット。
エアロレザーの H.B やマッコイズの J-100 など、ほかのブランドの代
表的なモデルが軒並み過去に存在したジャケットのレプリカであるのに対
して、Vanson が B と ENF という過去には見られない新しいカタチを生
み出したというのは高く評価できると思います。
〔 C-2 〕
さて、Vanson の魅力といえば、あの独特のツヤを放つ分厚い牛革です
が、これは手作業によるクロムなめしを施されたカウハイドです。 もっとも
複雑なモデルは完成までに126 のも工程があるといいます。
その一方で、ジャッケットのデザインは以前からコンピューターでなされて
います。 これによって流体力学に基づいて空気抵抗を計算しているそうです。
Vanson は今後製品の生産拠点をアメリカからエルサルバドルに移行さ
せる方針のようです。
【 Schott 】
アメリカの代表的な革ジャンブランド。 ほかのブランドと比べ種類が豊富
なのが1つの特徴です。
1913 年、ニューヨークのイーストブローウェイで、ショット兄弟によってレ
インコート店として創業されました。 今年で創業100 年ということになります。
第2次大戦中には軍用ピーコートや A-2 を製造し、戦後になると警察の
制服を製造するようになりました。 1928 年に世界で初めてジッパー開閉式
のライダースジャッケットを製造したことでも知られている。
1930 年頃はパイロット用革製ボンバージャケットを陸軍、航空隊に納入し
ていたようです。
50 年頃までは、ベック社、ハーレーのジャッケトを製作し、それ以降はパー
フェクトというブランドでショット独自の製作ができるようになりました。
その後 93 年にはアメリカ軍の3 B ジャケット納入業者に指定され、従業
員500人以上のメーカーに成長しました。
Schott の名を世界に知らしめたのは、50 年代に発表され 映画 『ザ・ワイ
ルド・ワン(乱暴者)』 の中でマーロン・ブランドが着用した 「613 One Star」。
その後もバイカーのみではなく、ラモーンズやシド・ビシャスなど多くのロッ
クミュージシャンに支持され、 Schott のライダースは時代を超えた永遠の定
番として今なお多くの人々を魅了しています。
また、定番を守りつづける一方で、近年では新しい時代に適ったカジュア
ルラインも豊富に用意されています。
伝統だけにこだわらず、新しい感覚も積極\的に取り入れていくというこうし
た姿勢は、主なブランドの中ではSchott だけが持つ優れた特徴だといえるで
しょう。
日本では Schott と Vason はやや価格差があり、Vason の方が格上の
ようなイメージがありますが、アメリカにおいてはそれほど価格の差がなく同
等に近いイメージのようです。
【 Harley Davidson 】
一般に、Harley Davidson も革ジャンのイメージと結びついており、実際
に Harley Davidson 製の革ジャンも多く存在しています。
しかし、Harley 製の革ジャンというのはある点で他社の革ジャンとはまっ
たく異なっています。
というのは、Harley 製の革ジャンは、一般小売店の販売ルートにはのっ
ておらず、Harley Davidson 社のショップか直営販売店でなければ販売さ
れていないからです
じつは Harley 社は数多くある革ジャンブランドの中でも最も革ジャンの
制作に力を入れているブランドです。 毎年2回ずつ、「春と秋のコレクション」
として、数多くの新作レザージャッケットを発表しているのです。
定番のタイプもいくつかありますが、新作として発表された革ジャンは、
一定の制作数を売り切ってしまえば、再び制作されることはありません。
その結果、現在までに発表されたジャッケットの種類は膨大な数にのぼ
り、1種類ごとの制作数は非常に少ない、ということになっています。 これ
は他社には見られないユニークな特徴だと言えるでしょう。
コレクターにとっては非常に魅力的なブランドだと思います。
ちなみに、「春のコレクション、秋のコレクション」 にはそれぞれ豪華なカ
タログBOOKが作られるので、日本代理店の本社などに連絡すればカタロ
グを送ってもらうコトができ、カタログ通販のようなカタチで購入できます。
新作の革ジャンは、バックのロゴや刺繍などがカッコいいものが多くてお
すすめです。
Harley 製の革ジャンの革は、バンソンなどとは対照的に最初からとても
柔らかくてしなやかな牛革が使われています。
その革は、Heavy(Mid, Light)Weight Leather の3 種類があり、He
avy Weight のジャッケトは9 万~10 万円ほど、Mid Weight のジャッケ
ットは6 万円ほどの値段に設定されています。
また、Harley 社では革ジャン以外にも 服装のアイテムやサングラスなど
の身の回りのアイテムはすべて揃っていて、特にナイロン製のジャッケトは
カッコよくておすすめです。 レディース向けの商品も充実しています。
カタログは眺めているだけでも楽しいので、機会があったら見てみてくださ
い。 たしか300 円くらいの有料のモノですが、電話などで1 度商品を注文す
れば、次からはおそらく無料で送ってくれるようになります。
以下、ハーレーの革ジャンとバックルの画像です。
【 Aero Leather 】
エアロレザーは英国ロンドンで 1975 年に創業され、83 年にスコットランド
へ本拠を移した、世界で最も品質の良いフロントクォーターという馬革を使用
したレザージャケットを製造しているブランドです。
〔 ハーフベルテッド 〕
製造工程は全てにおいて熟練工の手作業によって行われます。 縫い始
めから仕上げに至るまでを 1 人のミシン職人が通して行い、自分の名前を
ジャッケットに記すことで 1 着1 着について責任を持ちます。
現在職人は9 名で、今後も小規模な工場で品質最優先の体制を変えずに、
(Vanson のように)大量生産に踏みきることはないそうです。
エアロレザーのジャケットは、ユーザーが一生着つづけることを前提にして
おり、20 年以上をかけた経年変化を想定しているそうです。
〔 ハイウェイマン 〕
エアロレザーの製品は生産数が少ないこともあって、バンソンやショット
と比べると一般小売店の販売ルートに流れる数がきわめて少ないようです。
また、素材が極厚の硬い馬革なので、少しでも自分の体型に合ったもの
がふさわしいということもあって、購入にあたっては個人的なオーダーメイド
がごく普通に行われています。
〔 カフェレーサー 〕
以前は日本から注文する場合、直接スコットランドに国際電話をかけて
英語で会話をする必要があったようですが、現在では正式な日本販売店
が開設され、そこで本国と全く同じサービスを受けることができるそうです。
信州白樺高原、女神湖のほとりにある ショールームでは、数多くの商品
とサンプルが展示・販売されているということです。
バンソンやエアロレザーのジャケットは革が分厚く、柔らかくなったり味が
出てくるまでは数年かかるので、中古品であっても比較的高価な値段で取
引されています。
【 KADOYA 】
浅草に本拠を構える、創業70年の老舗ブランド 「カドヤ」。 創業当時から
オーダーメイドを広く受け入れており、歴代の芸能人が多く利用しているそう
です。 舘ひろしや安室奈美恵、最近では山口智久などが常連だということ。
上質な牛革にこだわりを持っているライダースブランドで、バイク乗りに向
けた商品が多いのが特徴で、各種ブーツも製作しています。
ジャケットには、通常の革で製作される 「K'S LEATHE」 という5万円~6
万5千円程のシリーズと、厚くて非常に上質な革で製作される 「HEAD FAC
TORY」 という15万円程のシリーズがあります。
定番商品としては、以上2つのシリーズに、それぞれエリ付きとエリなしの
シングル、そしてダブルがあります。
HEAD FACTORY の革は分厚くなめらかで光沢があり、見ただけでとて
も上質な革であるのがわかります。 カッコイイです。
《 カドヤについて、激励をこめて一言 》
カドヤの革ジャンやブーツはカッコイイし、なにより品質がメチャクチャ
いいと思います。
しかし、カドヤはダサい ! あまりにもダサすぎる !
売り方や宣伝方法、ロゴや商品名などをもっとセンスよく現代風にすれ
ば、もっともっとその名が世間に知れ渡り、売り上げもはるかに伸びると
思います。
今の状態ではあまりにももったいない ! 会社の人たちはどう考えてい
るのでしょうか ?
「いやいや、カドヤはそこがいいんだよ」 という感じなのかもしれません。
でも、それはちがうと思うなぁ~。
実際、カッコよさでもバンソンやエアロレザーに負けていないし、歴史で
いえばラングリッツとほぼ同じ。
下の写真はカドヤの 「ヴィンテージステア」 という革によるジャケット。
カッコイイ と思いませんか ? エイジングだっていい具合。
どうか、改革に着手してください ! !
以下は、リアルマッコイズ Buco J-100, HTC の Vintage Leathe Jacket など。
>
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上の2着は、知る人ぞ知る 「天神ワークス」 のヌメ革ライダース。
④ のつづき ライダース
http://perfect-news.blog.so-net.ne.jp/2013-11-29
オラ、ブーツが好きだ !
http://perfect-news.blog.so-net.ne.jp/2013-11-14
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