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世界陸上 2013 ウサイン・ボルトが 9秒77 で金メダル ! ! [スポーツ]

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  【 100m決勝の動画あり 】 8月11日世界陸上モスクワ大会男子100
メートル決勝で、前大会で2回のフライングにより失格となったウサイン・ボ
ルトが、9秒77のタイムで優勝し雪辱を晴らした。

 ボルトのライバル、タイソン・ゲイやアサファ・パウエルが禁止薬物問題の
渦中にいる中で、ボルトのニュースは人々の注目を一気に集め、しばしドー
ピング問題を忘れさせた。

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 ボルトが陸上競技を危機から救ったのは今回が初めてではない。

 2008年、かつてスター選手だったマリオン・ジョーンズと、その恋人で男
子100mの元世界記録保持者ティム・モンゴメリーが薬物使用スキャンダル
で世間を騒がせていた。

 さらにこの年は、04年アテネ五輪の金メダリスト、ジャスティン・ガトリンが
ドーピングで8年間の出場停止処分(その後4年に短縮)をうけ、陸上の花
形・男子100m は王者不在となっていた。

 そんな中で ボルトが北京五輪で短距離3冠を達成、衝撃の世界記録を樹
立した。

 この偉業によって陸上界に対しての世間の注目を健全な方向へ呼び戻し、
この種目の輝かしい栄光を守った。


 今回、10年に処分を終えたガトリンとボルトが直接対戦することになった
が、軍配はボルトに上がった。

 親しみやすいキャラクターの持ち主でもあるボルトは好感度が高く、競技だ
けでなく、観衆にエンターテイメントを提供することも大切だと理解している。

 エンターテイメント性だけを重視して成績がパッとしない選手とは違い、ボ
ルトはレース前から観客を盛り上げながらも本番になると集中し、爆発的走り
で周囲を圧倒する能力を持っている。

 この日に行われたレースでも、ボルトはその期待を裏切らなかった。

 強い雨が降り、空に稲妻が走る中、ボルトは傘を差すパントマイムでチャッ
プリンのものまねをしながらレース開始を待った。

 観客の声援は熱を増し、レース直前にはスターターのピストル音がかき消
されるほどに会場のデシベルレベルは上昇したが、ボルトが人差し指を唇に
あてるしぐさを見せると会場は静寂に包まれた。

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 ボルトは自分には観客を楽しませる義務があると語っている。

 「それが自分の仕事だ。 たくさんの人が会場まで足を運んでくれて、僕が今
日どんなことをするのかを見に来ている。 観客はそれが楽しみなんだ」

「観衆はたくさんの力をくれる。 だから自分の姿を見せて楽しませることは、
自分が望んでいることでもある」

 スポーツの場合、たった1人の選手がその競技のすべてを左右するほどの
影響力をもつ場合がある。

 その1人の選手の行動や成績いかんによってその競技自体の運命までが
決まってしまう。

 ドーピング問題に揺れる陸上界にとって、ボルトのような成績と考え方の両輪
ともに優れているスターの存在はとても貴重だ。

 以前のカール・ルイスと比べると、イメージ的に上品さや誠実さという面で少
し見劣りするような気もするが、逆にその方が今の時代には合っているのかも
しれない。

 陸上関係者もファンも、ボルトが今後も活躍しつづけてくれることを願っている。


(※) ちなみに、ボルトは身長196cm、 9秒58達成以降の年収は20億~30
億円と推定されています。

 また、レース時最高速に達したときのボルトの歩幅は 2m78cm、ゴールライン
を越える最後の1歩は 2m99,5cm で 史上最大級であると言われています。








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